◎沿革
山形打刃物の発祥は今より約六百二十年前と云われている、
刀造りから時代の変遷に伴い農具へと転換した、
日本刀の技術を伝え受けた打刃物業界で創業より一筋、
良き刃物(剪定鋏)を追求し人間の歴史と共に歩んだ、
道具づくりに従事して参りました。
六十数年の剪定鋏製造技術は高度な切れ味耐久性を保持し、
手作り工芸品として高く評価され、全国の果樹園芸家の皆様から絶大な称賛を博している。
◎特色
貴金属のような輝きと、秘伝の技術刃の裏面にひねりを加える事により
軽快な使い心地、持続性のある高度な切れ味、
職人が真心を込めて丹念に仕上た逸品です。
特徴と行程
1. 鋼を加熱し総鍛練し、最良の鋼としていく。 2. 電気制御により、鉛バスにより完全焼入焼もどし。
表面研磨は全て手加工による。
写1 写2
3. 伝承の技術による、刃裏のひねり(スキ)
写3.図1をつける加工
切り刃と受け刃のすり合わせ面を一点で重なり、
刃の元から先まで移行する事より樹皮を残すことなく
奇麗に切ることが出来る。
4. 山形打刃物、山広剪定鋏の刃付け(ハマグリ刃)
図2は平面で直刃といい量産のものに多く切り込みは良いが喰い込んだ刃が締め付けられて重い感じになる。
図3はハマグリ刃といい切り込みにつれて開かれるので枝の離れが良いから軽快に切れる。
5. 調整(スリ合わせ)とネジ締め鋏を開閉したとき、刃先のすり合わせが元から先まで抵抗が均一で軽く、
しかも動きが滑らかに調整される。
◎以上の製造工程で造られた山広印剪定鋏は、山形工業技術センターにおいて切れ味試験機KC-4型
による測定。硬度焼入れ焼戻しの組職など切味性、耐久性において高い評価を受けている。
尚 製造行程は抜粋して書かれています。